あせも

2007年6月12日

ダンナの腕にナゾのブツブツができてきました。本人はあせもだと言っていますが、あせもって腕じゃなくて脇の下とかにできるはず??
かゆいらしいです。


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# by arttrace | 2007-06-14 09:40 | ART TRACE

とりあえず近況

2007年5月11日

おひさしぶりです。
ライクスが終わって一息ついている間にもう5月です。
アムスでは桜も散りクイーンズデーのお祭りも終わり、日も長くなってきて5月だなあという感じです。

私は今までの2年、アムスに住んでいるつもりでいましたが、ライクス以外の場所でアムス生活を送ってみると、2年いたのにまだ分からないことがたくさんあって驚きます。ヴィザもまだまともに取れていません。道にもよく迷うし。
住居は、今年からダンナがライクスに入ったので、そこに一緒に住ませてもらっており、スタジオは、アムスのold westにある「Smart Project Space」というインスティチュートを友人に紹介してもらって一部屋借りています。

そういえば前出のvikaが日本からかえって来ました。
「どうだった?日本楽しかった?」と聞いてみると、
「・・東京はよくわからない。何が起こっているのかよく理解できない」とモゴモゴして言っていました。
いく前はすごく楽しみにしていたから、何か芳しくない返事が返ってきたのはかわいそうだなと思いました。「トモコがなぜこっちに居るかよく分かった」と言っていましたが、私がこっちにいるのには、そんなに大層な理由はありません。とりあえず工夫しながらやっているという感じです。

今日のドローイングは、何かぐずぐずしている日の様子。

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# by arttrace | 2007-05-11 21:16 | ART TRACE

OA2006/03

03, Vika Mitrichenka

Vika、ライクスの夜番長。夜に仕事をしていると必ず出くわす女性。

Vikaは、優雅で落ち着いていながらキャッチーな表情もある立体作品を作ります。
素材は主にセラミックですが、たまにシルクスクリーンなどもやるようです。

大雑把なものの言い方ですみませんが、西洋っぽいと言うか、西洋的な家具の整った部屋によく合うかんじの、優しい感じの立体作品です。
以前私が床をはいつくばるようにして作品を作り、言ってみればほとんど4つ足の動物界に属するような日々を過ごしていたころ、Vikaのスタジオに入って、急に西洋の家に招かれおもてなしをされたような感じを受けたことを思い出します。
そういえばアムス中央駅近くにあるバーのインテリアデザインなんかも手がけたそうです。
Vikaは大人のかっこいい女性です。

告知!!
2007年4月13日より、青山ベルコモンズ内にある「CIBONE」というライフ・エディトリアルショップでVikaの個展を開催するそうです。
東京近郊にお住まいの方は、ぜひ訪れてみてください。
オープニングパーティーの日時は追ってアップします。

www.cibone.com/
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# by arttrace | 2007-03-30 05:19 | ART TRACE

OA2006/02


02,Marijn van kreij

Marijnのプレゼンはかっこいい。

Marijnはずっと、紙みたいな質のアンストレッチドキャンヴァスに、発色の良い透明性のあるカラーインクの線で、インターネットや身の回りで見つけたイメージを何層にも重ねて描き平面を作ってきました。
今年になってからは、その多くをA4の紙になされたドローイングを、手製でコピー?トレース?する作業、(偶然できたコーヒーカップの染みや絵の具の擦れまで)に費やしていました。
それから、1枚のA4の紙にはイメージ、もう1枚にはテキスト(記号だったり数字だったりもするけど)を組み合わせる作業もやっていました。

その後、大きなサイズの作品制作をしようという時、壁に貼られたキャンヴァスの端で作品が終わってしまうという限定性がどうしても嫌だということで、壁に直接イメージをプロジェクションし、それをトレースするという制作を始めました。

そういうもので構成された壁面に加え、壁にかかったヘッドフォンからはパンクミュージックが流れ、床に置かれた白黒画面のモニターには、ターンテーブルに置かれたポリエチレンフォームの白い球体がループで回り続ける様子が映されています。

1つ1つの平面になされた仕事は、線と同じくらい余白に存在感がありきれいです。
それを空間的にみても、広いスタジオに線の仕事がバラバラにちりばめられているのに、なぜかスカスカではなくかえって強くみえるぐらいです。

そんなふうに目に映るものを徹底的にグラフィックな言葉へ置き換えられた空間は、何か良くできた楽譜の中にいるようでした。

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# by arttrace | 2007-01-25 09:28 | ART TRACE

OA2006

おまけ 
RA/OA2006/01

私のライクスでの2年のレジデント期間が終わりました。ライクスを含めたアムスでの生活を、気の向くままに書き留めたオランダ日記の役目もとりあえず終わり、というところです。

最後は2006年のRA(ライクスアカデミー)OA(オープンアトリエーズ)でのプレゼンテーションを幾つか紹介します。



01/Bradrey Pitt

Bradrey Pitt(ブラッドレー・ピット)君、ブラピと一足違い。N.Y.出身のナイスガイ、笑顔の時のえくぼがかわいいです。
Bradreyのワークは、一つ一つのアプローチが、知覚器官としての身体とアートの関係をビジュアル化する実験を重ねているというかんじです。ここでの身体は実験の対象でもあり実験の道具でもあります。

実験の為に作られるセンサーはハイテクっぽいのに、その実験をビジュアル化していくときに選ばれるテクスチャに、ベニヤ板やブリキ缶や安価な白ペンキ、ざらざらした白黒画面といった安くて身近、ちょっとノスタルジックに見えるものが選ばれているバランスに魅力があります。


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上:ブラッドレーの心拍に併せてビデオカメラが作動するセンサーを装着し、アムステルダムの街を移動するブラッドレーを記録したビデオ作品。

下:一見何だか分からなかったベニヤの箱、聞いてみるとパーフェクトミラー(鏡の中で左右反転しないそのままの自分の姿見られる鏡)、でした。
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# by arttrace | 2007-01-23 15:59 | ART TRACE

思い出せない

嵐のようなアムスでの年末進行を終え、日本に帰ってきました。

今年のOAコメントをぼちぼち始めようと思ったとき、ふと「あ、そうだ。その前にあのことを書こう」とその場面のドローイングをしたのはいいのですが、その描き終えた直後、書こうとした内容を忘れてしまいました。

ドローイングを見ても思い出せない。

描いたのは、キッチンでsookoon(シンガポール出身)がvincentとN.Y.→パリに行ったときの写真を見せてくれたところです。sookoonはN.Y.でグループショーをオーガナイズし、vincentはパリのポンピドゥーでショーがあったんだそうです。
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思い出したら書きます。
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# by arttrace | 2006-12-30 00:41 | ART TRACE

もうすぐスタジオのチェックアウトです

レジデンス1年11ヶ月と1日目

私のライクスでのレジデンスも残すところあと2日となりました。2日後にはスタジオをチェックアウトし、ライクスを去らないといけません。
OA後は、お疲れパーティーやさよならパーティーやとにかく方々で一年を締めくくるパーティーが続きました。2年間がっつり顔を突き合わせた人たちとの別れは感慨深いです。

私は未だ来年からのスタジオが決まらず、とりあえず作品はイワンのスタジオにしばし預かってもらうことにしました。
来年のスタジオ探し(マスト)、引っ越し(マスト)、ヴィザの手続き(マスト)等で慌ただしい中、私はスタジオチェックアウトの日までしつこく制作を続けたりしています。だから上のマストなものたちが全くはかどりません。

本当にいろんなタイプのアーティストが制作する中、またそれぞれが異なる経験と、そこからくる説得力をもつアドヴァイザーもスタジオを出入りする中、要は坩堝のような中での2年間の経験は特別なものでした。


今年のOA紹介や、書けそうなことなどは思い出すままにぼちぼち書いていこうかと思います。

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シャツ/各36x38cmぐらい
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# by arttrace | 2006-12-14 11:30 | ART TRACE

無題

OAまであと6日

逆立ちのドローイングです。
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告知! 今日からオランダ日記の日英版公開しています。リンクはこちら。
http://www.arttrace.org/blog/
後日トレイスのHPからもとべるようになります。
わたしはどちらかというと、こっち(今まで書いてる方)のノートみたいな背景がお気に入りです。
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# by arttrace | 2006-11-17 10:07 | ART TRACE

キッチン・ドローイング

 OAまであと9日

 いやーライクスもあと少し、日記もすっかりご無沙汰してしまったわ。私は元気です。
 
 私たち(3人シェア)の住んでいる家のキッチンの食卓には常にノートとかメモ帳がおいてあります。私はそこにドローイングするのが好きです。キッチンはなんか落ち着きます。自分の部屋の中ほどプライベートでもない感じも。
 何気なくででてきたものを紙の上に残す、それだけですがあとから見ると、とっさにでてくるイメージの中にいろいろ発見があって面白いです。
 
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 右真ん中の小さいやつはヴィンセントの。ひらがな書き写すのが上手だね。むずかしいのに。
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# by arttrace | 2006-11-14 02:20 | ART TRACE

canteenにて

 OA(オープンアトリエーズ)まであと21日


canteen(ライクスの食堂)で夕食をとっていたときのこと。
cevdetが体操競技見るのって楽しいっていう話をし始めました。
私も小さいころにオリンピックで見る体操競技が大好きだったことを思いだしました。
各体操競技のジェスチャーも的を得てて上手でした。特に吊り輪で空中静止したときに、プルプルしてるとことか。
でも世界で一番美しいスポーツはサッカーだともいっていました。
heddy-jhonはヨガがいいといっていました。
sachaはチェスの話のあと、碁の話をしていました。

私は話がサッカーのことに移ったあとも、なんとなく、体操競技で見られたあのプリミティブな、目の快楽のことを考え続けていました。

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# by arttrace | 2006-10-31 09:15 | ART TRACE

路上にて

レジデンス1年8ヶ月と27日目

ところで今日は道ばたにあるベンチの写真を撮っていたら、うしろに変なパプリックア−トが映り込んでいました。毎日見てる道だったけど、そういえばへんなのがずっとたってるよなあ、と写真を見て今更ながら気づきました。目では毎日見ていてもなんとなく放っておいている、写真になって枠付けされたときに初めて認識する、そんなことが私にはよくあります。
そういえば、事件もそう。その場にいても何が起こったかよく分からず、後で新聞記事なんかになっているのを見て「そうだったのか!!」と思う。頼りない日常です。

でも、ペインティングつくっていると、その発生のプロセス上には、何かしらの事件のようなものがあるとは思います。事故というよりは、事件だなあ。起こったら無視はできない。
だからペインティングと人間の関係って何か臭う、まあ、何となくなんだけど。

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# by arttrace | 2006-10-10 01:51 | ART TRACE

無題

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レジデンス1年8ヶ月と15日目
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# by arttrace | 2006-09-29 10:37 | ART TRACE

back to China

レジデンス1年7ヶ月と26日目

 いやあ〜楽しかったわ〜チャイナ。
 シアメンと上海の計10日間、毎日故郷に帰ったような充実した気分でした。アジアの純真!!アジア最高〜〜!!
 シアメンではシアメンに住むライクスのアドヴァイザー、シギー(Sigurdur Gudmundsson)プレゼンツで、エキシビジョンをしたりお寺に行ったり島に行ったりビーチで泳いだり田舎にある遺跡に行ったりとまあ、至れり尽くせりてんこ盛りの日々でした。
 シアメンの海は夜になると瀬戸内海によく似ていました。魚もお酒もおいしかったよ・・。もちろん足マッサージもしてもらい、ここでも垢の多さに驚かれました。旅行先でマッサージするたびに垢の多さに驚かれてるわ。次は南半球でもやったろかしら。
 
 上海に移動してからはまずビエンナーレを見、それから最近にわかに活気づいているというギャラリーエリアをみたり、ボートトリップをたのしんだりやはりお寺を見てみたり(←好きだから)と、まあこちらもたっぷり楽しみました。やり残したことと言えば上海ガニを食べなかったことぐらいだわ。
 それにしても中国って物価が安いね。いちいちユーロに換算しては驚きの毎日でした。

写真、とりあえずシアメン編。
上左初日行ったカラオケ、エキシビジョン準備風景、Hakka villege。古い建物の中で食事ができる。上から見たところ。

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# by arttrace | 2006-09-09 21:59 | ART TRACE

新聞の取材

レジデンス1年7ヶ月と10日目

今日は「Het Parool」というオランダの新聞の取材がありました。
別にアーティストの特集じゃなく、「アムスに住んでいる外国人の部屋特集」というものです。
「アムスに住んでいる外国人」なんて、死ぬっほどいるだろうに、なぜ私?と思わなくもありませんでしたが、野次馬根性(主に対象は自分)で引き受けてしまいました。

事前にHet Paroolから電話があり、

H 「何か部屋に日本っぽいインテリアある?」
私 「団扇と青竹踏みがあります」
H 「・・・何かこっちに来てから自分で買ったものは?」
私 「自分で置いたのは、拾ったものと貰い物ばかりです」
H 「・・・何かナイスなもの、部屋にないの?」
私 「すみません。いるのはいつもスタジオで、住まいにはあまり気を使っていなくて・・」

と、私の部屋へのあまりのやる気のなさから、スタジオで撮影をすることになりました。

どんな記事になっているのでしょうか。大丈夫でしょうか。ともかく取材ありがとうございました。9月の第一土曜発行だそうです。その頃私は中国にいるはずだから、記事が見られるか分からないのが惜しいです。


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こんな写真になりました。
この前夜は友人とけんかして泣きはらした顔だったのに、「今日時間ある?」っていきなり来られて撮影になってしまいました。とほほのほ。
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# by arttrace | 2006-08-24 05:16 | ART TRACE

日曜です

レジデンス1年7ヶ月と7日目

日曜です。今日のライクスは空っぽ。雨だしね。
ここんとこ2週間ぐらいアムスは雨続き、しかも寒いです。寒いと言っても16度ぐらいだけど。コートやマフラーをひっぱりだしてきて着たりします。先月の猛暑はもはや昨年の夏の出来事のよう・・・。

今日のライクスは誰もこないかと思ったけど、しばらくするとGalがやってきて、一緒にお茶しました。今日の話題はたわいもない話や、お互いの仕事の進み具合などです。

先週終結したイスラエルでの戦争の間も、Galは私のスタジオにお茶を飲みにきました。前にも書いたけどGalはイスラエル人です。
「不安でなかなか仕事が手に着かない、家族に電話をしてばかリいる」といいます。
私はなんと言っていいか分からず、甘いもの(友人の送ってくれた虎屋の羊羹)を薦めたり、そのパッケージを眺めたり(きれいだから)、お茶を入れてお互いの国にいる友人の話や家族の話をするだけでした。家族の話をしていても、彼女は生まれたときから戦争が身近にあったとわかりました。
しばらく話しているとGalは「気分が落ち着いた」と出ていきました。

残された私は、とりあえず友人に羊羹のお礼のメールを書きました。
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# by arttrace | 2006-08-21 05:03 | ART TRACE

ついに

レジデンス1年7ヶ月と4日目

 先日友人から届いた「かわちさん、白夜行You tubeで見れるよ」との魔のメール。
そんなこと知ったら、見てしまうじゃないの、おそらく昼も夜もなく・・。
 昼は平常心を保って仕事し、夜になってパソコンの前に座り、おそるおそる検索してみるとありました。白夜行。 何ですって?

「俺たちの上に太陽などなかった。
 いつも夜、でも暗くはなかった」!!??

「昼だと思って生きることができた
 明るくはないけれど
 歩いていくには充分だった」!!??

おおお〜!!!視聴者を惹き付けるのにも充分すぎます!!はじまりからすごいわ。

衝撃的なんだけど、切れ味鋭いというよりは、いつまでもいやな跡が残ってしまうような、ボディのあるしつこい衝撃。たまりません。とくに第1話は秀逸だわ。

 幸いYou tubeには第4話までしかアップされていなかったので、夜明かしして見ることはありませんでした。
 でもこういう、自分まで一緒にどんどんタブーに触れていってしまうような、リアルな引き込まれ方(リアリティのある話だと言っているのではありません)の脇には、武田鉄矢とか八千草薫とかの存在感はかなり重要におもいます。野島伸司ものとは違う感じ。いやー面白いねー。
 
ともかく、お盆の帰省気分をどっぷり味わった夜でした。日本に帰ったら全部観てみます。
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今日の一句
   番茶いれ 椅子に体育座りしてみる 白夜行   
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# by arttrace | 2006-08-17 22:13 | ART TRACE

プリント終わったわ〜!

レジデンス1年6ヶ月と26日目

 やっと今日、ドローイングブックのためのユトレヒトでのプリンティング作業(注1)が終わりました。なんという達成感なのかしら・・・もう工房で女工哀史のように働かなくてもいいのね。
 今朝(プリント最終日)、ユトレヒトに行く直前ギリギリまでやり直したけど、ドローイングも仕上げたのね。この達成感は2年前、トレイスギャラリーの立ち上げした時以来では・・。作業のあとはケーキでお祝いしたわ。

 2週間後には、永遠に続くかと思われるだろう紙折り作業(全プリントを製本用に半分に折る作業)が待ってるけど・・トホホ・・気にしないわ〜!!


注1:4月頃から、Iwanに誘われてドローイングブック作りに参加しています。プリントは先月から週3日、ユトレヒトの版画工房GAUで。
 1部96ページX200部(多!)、ハンドシルク。出品者9名、別にアーティストだけじゃなくて、ただのIwanの友達とかも出品しています。
 Iwanが望んだような、線についての仕事、という意味でのドローイングを普段しない私には、この本のためのドローイングを仕上げるだけでもえらい骨が折れました。
 つくったドローイングがシルクプリントというグラフィックなものに変わり、さらに本形式になるということでさらに混乱をきたしたわけですが、でもそのことは、私が見ているもの(見ていないもの)について試行錯誤するいい機会でした。他の人のを見るのも面白かった。でも、これ売れんのかな〜。
 Iwanはこの本を「プリント作品」だと思ってるみたいだけど、わたしはひとつの「プロジェクト」のように思っている。 まあそうは言っても、両者結局ひとつの見たいもののために働いているんだけど。

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今日の一句
  昨日「I want to kill you!!」となじり合った  友と眺める  NSトレイン
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# by arttrace | 2006-08-10 19:11 | ART TRACE

会話

レジデンス1年6ヶ月と25日目

ライクスのライブラリーで借りた小津安次郎のDVDセットをみます。
実はこれ借りたの4度目です。
ライクスのライブラリーのDVDの品揃えは、アートの施設とは思えないほど貧弱ですが、わざわざレンタルDVDショップに行くのが面倒、それから店のレンタル料が高価(どこも旧作1泊で3.7ユーロ=¥530、新作だと4.5ユーロ=¥650くらい)なので、ついつい同じものを何度も借りてしまいます。

私が小津映画の中で好きなのが、その会話です。
事件やストーリー進行としての会話ではない、ただ淡々と行われるやり取りの心地よさで全体が進んでいくようなあの感じ。家族間でも友人とでもご近所との間でも、猫が人間とのすれ違い様にしっぽをちょっと体に触れさせるような、ああいうリズムで画面運びが行われ、全体が進んでいく感じが何とも心地いいです。
たまに若い原節子が友人とふざけ合うシーンもいいな。じゃれあってる感じで。

そういえば私は野球を見るのがすきですが、自分でやるのではキャッチボールが好きです。
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後日談:
 その日は結局、小津安次郎セットはGalに又貸しし、わたしは借りておいたインドの「マハバラート」という5本組(15時間)セットのDVDをみはじめました。インドの神様とインドの王族を巡る壮大な叙事詩(とかいてある)。
これは叙事詩というより、大好きな昼ドラをみている気分になったわ。
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# by arttrace | 2006-08-07 23:55 | ART TRACE

英訳始めます

レジデンス1年6ヶ月と20日目


 この日記の、英訳ページをつくることになりました。いま準備中です。

 ことの始めは、今年始めにアドヴァイザーのAnsuyaと話していた時です。
作品を作るときの私のビジョンの得方とタイトルの関係や、あとその頃は、自分の持っていた制作のプロセス自体から見直そうとしていて、その過程で出来てくる、自分にとってもどう位置づけていいか分からない作品が着々と増えてきていたこと、またいくつかの立体作品を「(絵画制作の準備という意味での)ドローイング」と執拗に言い張るその姿に、その根底には言語の問題があるとにらんだAnsuyaが、「トモコ、日本語でもいいから何か小さなテキストを書いたてみら?」と薦めてきました。

 Ansuyaがいう意味でのテキストかどうかは怪しかったけど、「もう書いてる。web日記だけど。ドローイング(この場合は文字通りの意味でのドローイング)と一緒に。」と答えると、私が英語を苦手なのを知っているAnsuyaが「それはナイスだわ! 翻訳者を雇って英訳してみたらどう?」といいます。

 翻訳者と仕事かあ・・面白いアイデアだけど・・と、まあ日本語の分からない読者にはドローイングと、時折混ざる名詞だけ見てもらえばいいやと思っていたこともあり、そのまま放っておいていたところ5月ごろ、またAnsuyaが今度は「ユカに頼んでみたら?」といいます。

 ゆかちゃんとは、同期の小泉明朗君の奥様で英米文学の研究者でもあり、個人的に親交があったり、好きな本が同じだったりという背景もあったので、「ゆかちゃんと仕事するなら面白いかもしれない」と思い、ゆかちゃんに打診してみて、英訳プロジェクトをやってみることにしました。プロジェクト費はライクスから補助がもらえました。
 Arttraceでweb管理をしている高木秀典君の協力もあり、動き出したのは6月のこと。

 そしていまは8月。
ぼちぼち出来上がってきた英訳文に今日初めて目を通し、一番最初に思ったことは、「ギャハハ、恥ずぅ(かしい)!!」です。「この、英語でしゃべってる人は誰??!!」って。

 でも読んでるうちにこの英語でしゃべってる(書いてる)トモコという人物にも慣れてきました。 
 
 今では英語で読める日を楽しみにしてます。

 難しいことは書いてないし、英語の勉強を始めたいわなんて人にも面白いんじゃないかと思います。

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今日の一句
 スタジオの 電話のコード 長過ぎのまま  1年半
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# by arttrace | 2006-08-04 11:10 | ART TRACE

ライクスアカデミー・バンド

レジデンス6ヶ月と14日目

 おひさしぶりです。
 ヨーロッパは猛暑です。

 今日は、エクストラのスタジオに移した作品の写真撮影をしました。
 撮影が終わって、そのカメラマンとコーヒーを飲んでいた時、バンド(音楽を演奏するグループのバンドね)の話になりました。
 以前ライクスでも、ライクスアカデミーバンドを作ろうとかいう話がでてたよと話してたら(ボーカル担当予定だった事務のSasciaがライクスを辞めてからは凍結状態)、そのカメラマンが「そういえばさあ、バンドってミュージックスクールからはあまり出てこないんだよねえ。たいていアートスクールなんだよ。」といいました。
 ふーん、なるほど〜とおもい、でもそういう種類(注1)の動機で始まる音楽って確かにあるんだよなあ、と思いました。

注1:何か音を出すことへの欲求が先にあって、音楽的要素としては最低限の要素で音らしきものが出てれば良いという構成で始まる種類の音楽。
 最近日本では、そういう種類の音楽のためのミュージックスクール、が出来てきてる気がする。でもどうやって教えるんだろね。

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システム手帳。91x53x13cm
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# by arttrace | 2006-07-27 20:38 | ART TRACE

スタジオ

レジデンス1年5ヶ月と24日目

今年半年はほとんどペインティングを描かずに、ドローイングと称する立体、プレ・ペインティングと称する半立体作品ばかり作っていました。
しっちゃかめっちゃかのスタジオを訪れた人には、やりたい放題、とよく言われましたが、私としてはキャンヴァス上ではなくスペース上にペインティングのようなものをつくってみたらどうなるのかな、と思ってのリサーチでした。
でもそういうものばかり作ってみて思ったのは、作ることと見ることを同スペースで混在させるのが物理的に難しいということでした。
その点でキャンヴァス、というのは便利なもの、助けになるものだと思いました。

そろそろスタジオ内の全スペースを使い切って身動きが取れなくなってきたので、余っていた小さなスタジオをもらって、そこに動かせるものは移動させたので、もとのスタジオに絵を描くスペースができました。うれしかったわ。

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# by arttrace | 2006-07-06 01:25 | ART TRACE

フランス対ブラジル

レジデンス1年5ヶ月と18日目

いや〜どの試合もすごいわ、ワールドカップ。ベスト8に入ってからの試合はどれもすごいものがあります。
きょう見ていたブラジル対フランスなんかも、ミスがあったことより、それ以上のすごいプレー、とにかくプレイそのものに心を奪われる試合でした。本当にサッカーが強いチーム同士が戦ってるって感じ、本当にサッカーが強いってどんなことか、を見せてくれてる感じで、見せてくれてありがとう!!と思わずにはいられなかったわ。

そしてHenryがゴールを決めてたのがすごく嬉しい。
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# by arttrace | 2006-07-02 06:12 | ART TRACE

Essen & Dusseldorf

レジデンス1年5ヶ月と16日目

今日はライクスのバス遠足でした。行き先は、
1、ドイツはエッセンのMuseum Folkwang Essenで、Casper David Friedrichの大きな回顧展。
 ロマン派の画家のようですが、なんか、薄い絵の具のつるっとした画面や、表現の文法がアニメーションの一場面ような印象を受けました。細密化というよりはミニチュア化してるって感じをうけたのが面白かったです。

2、デュッセルドルフのMuseum kunst palastでZERO-exhibition。
 ZEROというのは50〜60年代ヨーロッパでのアヴァンギャルド・ムーブメントのグループで、展覧会は、ルーチョ・フォンタナとかイヴ・クライン、日本の具体やもの派にもフォーカスをあてそのころの前衛的な動向を包括的に見せようという展覧会した。
具体の作品がたくさん見られて面白かったです。

その頃のビデオ映像もあり、それを見ると、状況のリアクションとしてのアクション、として作品が生まれた様子を見ることができ、(作家のスタジオ内での作品の様子や、群馬野外彫刻展での様子など)そういう作品が美術館というニュートラルで抽象的な空間に「ただのアクション」として置かれることへの大きい違いが見られて興味深かったです。

こういうときって映像って役に立つなあ〜と思います。


3、同じく デュッセルドルフはK21という美術館でMartin Kippenbergarの回顧展(先月までロンドンのテイトモダンでやっていたものの巡回展です)。

K21での展示は、入り口の吹き抜けに「The happyend of Franz kafka's America」があったり、他の作品も広い空間の中にいっぺんに置かれていて、仕事のシリーズ別に分かれつつも共鳴し合っている感じが良かったです。こういう場所だとキッペンベルガーのペインティングのマテリアルがすごく良く見えます。

テイトモダンのような、広いとは言え閉じられた各個室の中で見ているという感じの場所とはまた違った経験でした。見て良かったです。

とりいそぎ報告でした。

写真はCasper David Friedrich。
これは会場でもらったリーフレットからで何ですが、興味のある人はちゃんとした画集など見てみてください。

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# by arttrace | 2006-06-30 09:17 | ART TRACE

仕事のこと

レジデンス1年5ヶ月と15日目

突然ですがふと思い出したことを書きます。

去年木こりについて調べた時、といってもググっていくつか文章を読んだり画像を見たりするだけですが、日本の若い世代の木こりのグループのリーダー、彼は木こりについていろんな場所でレクチャーをしたりしているそうです、が誰か(確か文化人)との対談のページを見つけて読んでいました。そのリーダーは若いのになかなかしっかりした人のようでした。

まず印象に残っているのは、「木こりは山に入ってすぐ木を切ったりしない。まず湯を沸かし、お茶を入れ、一息ついて、切ろうかなと思った時に始める」と言っていたことです。

その若い木こりのリーダーの人は「山の木を切るなと簡単に人は言うが、今現在ある山はもう、人が手を入れないと生きられない」と言っていました。ただ、山と人が共存するためには計画的に切っていくことが重要、とも言っていました。

それを読んだ時わたしは何だかペインティングみたいだ、と思いました。
ペインティングは重ねるだけのものではないです。混沌とした要素の中からあるものを切りとり、物質として残す、混在する要素を整理し見えるものにする、その整理の基準は、それぞれの要素を分かりやすくし協力させ合うこと、にあり、そのことでひとつの表面があらわれます。そうやって作られたレイヤーはペインティングだと感じます。

そしてそう言う種類の仕事をする際には、スタジオに入ってすぐ仕事をしたりしない、湯を沸かしてお茶を入れて飲む、そういうことがとても大事だと最近感じます。
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# by arttrace | 2006-06-28 20:45 | ART TRACE

Marcusのこと

レジデンス1年5ヶ月と7日目

きょうはSema(オランダ人、フォトグラファー)のボーイフレンドのMarcusのことです。

ライクスではアーティストの家族やボーイフレンド、ガールフレンドがアーティストの手伝いをしにきているのをよく見ます。

中でも一番見かけるのはMarksです。
忙しいSemaの代わりにワークショップに出来上がった写真を受け取りに来たり、ショーのインストールを手伝ったり、旅行の帰りは必ず空港まで迎えに来てたり、なぜかLura(Galの犬)を散歩をさせてたり。

背が高くて、やさしそ~な甘い顔をしたそんな彼はミュージシャンです。ギターを弾き、エフェクターと打ち込みをつかった一人演奏です。

この間、Paulienが彼のCDを聴かせてくれました。歌詞がオランダ語か英語かよく分からなかったので、「何歌ってるの」ときいたら全曲Semaのことでした。

すごい・・・!!ちょっとビックリしたけど、でもそういうのすっごく良いわ。

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# by arttrace | 2006-06-20 09:14 | ART TRACE

W杯

レジデンス1年5ヶ月と1日目

皆さんサッカー見てますか。私も見てます。

ライクスにもW杯用プロジェクターが設置され、夕方にはめいめいがサッカーを行い、サッカー賭博も行われ(勝者はアートワークかサービスを受けとることになる)、W杯仕様です。
各アーティスト、自国が負けるかベット(賭けの予想ね)がはずれるかすると、肩を落としてスタジオに帰っていきます。大抵その後は何も手につかないようです。私もこの間のオーストラリア戦後は肩を落としすぎてその後昼寝してしまいました。明朗君はスリッパ投げてたそうです。皆さんはどうしてましたか。
18日は必勝でいかないとね。

オランダ人のアナウンサーが知ってる日本の名前を呼んでくれると何か嬉しい。
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# by arttrace | 2006-06-14 19:19 | ART TRACE

ベルリンビエンナーレ

レジデンス1年4ヶ月と20日目

今日も話題はベルリンビエンナーレ。ベルリンのテレビ塔はW杯仕様だったよ。頑張れ日本。
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会場は旧郵便局(Auguststrasse5A)。
はじめの部屋に入ると、がらんとした廃墟の床に、片方だけのサッカーシューズが置いてあります(写真右)。写真だと淋しい光景ですが、ユダヤの民族音楽っぽい、力強く明るいリズムの演奏がどこからか聞こえてきています。それを聞いているうちに、淋し気だったサッカーシューズがなぜか面白いものに見えてきます。

 壁には隣の部屋へ通じるドア(穴)があり、音につられて行ってみるとバンド演奏の映像が流れています(写真左)。タイトルは「ベルリンビエンナーレのテーマソング」。いい顔した4人のおじさんたちが先ほど聞こえてきていた音楽を演奏していて、時々「Auguststrasse(会場となったストリートの名前)!Auguststrasse!」と間の手を入れたりしていてかなり面白いです。おじさんたちは演奏後、満足げに何か話したりケーキを切り分けたりしています。
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 作品の面白さを作っているおおもとには、作家の仕事に所有感覚の薄さから来るグッドチョイスがあると思います。「テーマソング」というアイデアからもそういうものを感じます。
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# by arttrace | 2006-06-04 05:21 | ART TRACE

ベルリンビエンナーレ

レジデンス4ヶ月と19日目

この間行ったベルリンビエンナーレで面白かった作品をいくつか載せます。

室内に、レールの上に乗った貨物列車の車両がまるまる1台置いてあります。この展示室(ベルリンにある旧ユダヤ人女学校)には、車両が入れられるほど大きい窓も入り口もありません。どこからどうやって見ても本物のレールと車両。
「室内に車両・・・。どうやって入れたのかな?」→「解体して部品を室内に運んでから組み立てれば可能」→「でもまだ何か匂うわ。」→「ひょっとして部品から全部フェイクで作ってるとか?」→キャプションを見ると材料は「木、アクリル樹脂、ペンキ」とかいてある。→嘘でしょおお(ビックリ)!?
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フェイクだと自分に言い聞かせても本物にしか見えません。
ものの重量感って素材から滲み出るもんだと思ってたけどそれは見事に裏切られ、鉄とか木の重量感とか車両として過ごした時間の経過とかが、全く再現されていました。マジックみたいな作品でした。
キャプションの方が嘘(作品)だったりして・・という考えがふとよぎりましたが、それだとほとんど詐欺だからナシということにしました。
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# by arttrace | 2006-06-03 00:59 | ART TRACE

Post-it

レジデンス1年4ヶ月と15日目

旅行から帰ってきたらまたアムスは寒くなってました。ビーチは近づいたり遠のいたりです。

ところで先日私はPost-itが欲しくなり文房具屋さんへ走ったところ、日本にあるようなPost-itは皆無でした。あるのはでかいサイズの、ほとんど「貼れて書き込めるメモ」としての用途のものばかリで、あの、ページの斜め上にちょっと貼るだけ、のやつが無いです。寂しかった。
こっちの人は「ページの斜め上に貼るだけ」の用途を用途と見なさないんですかね。「ページにちょっと貼るだけ」のためにお金を出したりはしないんですかね。

Post-itのデザインはMoMAのパーマネントコレクションにもなったと聞いたけど、それも大きいやつかしら、小さい、日本でいう普通のサイズのやつかしら。この差はでかいんじゃないかしら。

アムスは文房具屋さん自体あまりないんですが、あっても日本で文房具を買う感覚より高値だし気の利いたものはないので行ってもそんなに楽しくないです。でもその次行った万年筆屋は楽しかった。万年筆カッコ良かった。使わないけどね。
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写真上からタバコ、Post-it不在の寂しまぎれに買った小型蛍光ペン、アムスで買えるでかいPost-it、後日日本の友人にわけてもらったPost-it、なぜかスタジオに落ちてた切手
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# by arttrace | 2006-05-29 03:07 | ART TRACE

Fields

 1、 Ping-pong table
 
先日のイースターホリデーにロンドンに住む友人がアムスに遊びに来てくれました。その時友人がYou tube(注1)で検索して見せてくれた画像、それが「第68回欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」優勝者の作品「マトリックスピンポン」(注2)です。

http://youtube.com/watch?v=r3JgZnbdMPM&search=matrix%20pinpon
 (画像。ぜひ見てみて。)
 CG表現(テクノロジー的解決)ではなく「映画ピンポン」のマトリックス構造(三次元的な軸を持つ構造)を、一旦画面上の視覚的要素だけに置き換えることで、テクノロジー的解決でないマトリックス構造の再現、を行っています。このなんと言うか新鮮な打開策は、自然で見事、かつユーモラスです。
 何が自然で新鮮かというと、この視覚的発想のフィールドがTV画面のサイズを感じさせる、つまりこの置き換えの着想の場としてTV画面を連想させる。発想と表現の手段が「TVを見る側の言葉」っていうんでしょうか、そこが新鮮で面白い、と思いました。

 このマトリックスピンポン、はじめは人物、ボールの動きばかり目で追ってしまいますが、何度か見ていると、このマトリックス構造の表現の達成は、このピンポンテーブルに担うところが大きいと気付きます。このピンポンテーブルの向きを変えることで、場面、視点が立体的に変化していることが視覚的に説明されダイナミズムが作られています。
 このピンポンテーブルの役割は、作品「マトリックスピンポン」を見る観客側が共有する視覚的な場、見る側のための視覚的フィールド(視覚としての支持体、というのかもしれません)、と言っていいように思います。


 2、超フィクション/The Happy end of Ffanz Kafka’s America
 
 その1ヶ月後、私はロンドンに遊びにいきTATE ModernでMartin Kippenbergerの大きな回顧展を見ました。キッペンベルガーの作品は、その文学的着想と同時に、必ず身体で感じられるマテリアルの豊かさ、マテリアル・ラングエッジ(私はこう呼ぶ)があります。それを十分楽しめる良い展覧会でした。
 その中でも第7展示室であったインスタレーション、「The Happy end of Ffanz Kafka’s America」は部屋いっぱいに広がる緑色の(たぶんフットサル)フィールド、その上には、(キッペンベルガーによって提示された)それぞれのタイプの机1脚と椅子2脚のセットが敷き詰められ、それをフィールドの両脇にある観客席から眺めるインスタレーションです。

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 机とペアの椅子、という「場」のモデルは、キッペンベルガーの仕事の中のひとつの単位のような風景、構造です(1つのフィールド(机上)とそれに対峙する2つの用意された場(ペアの椅子))。この構造は、内容としての対話というよりは、対話という場のモデルのように見えます。
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 こんな感じで。

 そしてその異なるディテールを持った「単位、モデル」が、フィクションとして枠取られたおおきな「フィールド」に置かれ、二重構造としての1つの風景を作り出しています。
 両脇の観客席は、観客がその二重構造を持ったフィールドを、一つ一つの「身体的に共有される場、のモデル」のディテールを見ながらも、大きな一つの場として眺めることができる。
 その二重というよりは二乗の構造の様子が、モデルであったフィクション、カフカの「アメリカ」、ハッピーエンドでは無いんでしょうが(読んだこと無いから分からない)、をハッピーエンドにするためにキッペンベルガーが二乗構造に仕立て上げた、というような、「ある達成」を感じさせてくれます。
 「超フィクション」としてのモデル、っていうんでしょうか。いいなあ〜と思いました。


(注1)映像版Limewireのようなもので、画像データをネット上で共有するための検索エンジンらしいです。

(注2)その友人は、この仮装大賞のピンポン製作者が、後日オファーが来てペプシのCMの監修をした、と教えてくれました。 画像はこちら。

http://izuru136.cocolog-nifty.com/shiro/2004/08/cm_1.html

空間はマトリックスピンポンのほうがダイナミックに見えると思う。ペプシは人体が割れることでダイナミズム?華、を出してるよね。

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# by arttrace | 2006-05-23 04:16 | ART TRACE